
音響機材の単位を分かりやすく解説!
音響機器の仕様書を見ると、
- dB
- dBu
- dBV
- dBFS
など、似たような単位がたくさん出てきます。
「全部dBだから同じでは?」
と思ってしまいますが、実はこれらはまったく違うものです。
今回は、映像スタッフが最低限知っておきたい音声レベルの単位を、できるだけ分かりやすく解説します。
まず「dB」って何?
最初に覚えておきたいのは、dB(デシベル)は単位ではなく”比”を表す数字だということです。
例えば
- 2倍大きい
- 半分小さい
これを分かりやすく表すためのものがdBです。
つまりdBだけでは何を基準にしているのか分かりません。
そこで「何を基準にしたdBなのか」を書いたものが
- dBu
- dBV
- dBFS
なのです。
dBuとは?
業務用音響機器で最もよく見る単位です。
PA卓
ミキサー
音響機器
業務用アンプ
などはこちらが基本です。
基準は「0.775V」という電圧です。
覚え方
「u」は業務用(Professional)の世界と思ってOK。
本当は「u」は”Professional”の意味ではありませんが、現場で覚えるにはこのイメージで十分です。
業務用ラインレベルは
+4dBu
が標準です。
つまり、音響さんからもらうライン出力は多くの場合この付近になります。
dBVとは?
こちらは
家庭用オーディオ
CDプレーヤー
DVDプレーヤー
AV機器
などで使われます。
基準は「1V」です。
民生機器では「-10dBV」が一般的です。
つまり…
同じライン出力でも
業務用 +4dBu
家庭用 -10dBV
では、かなりレベルが違います。
だから「ライン入力なのに小さい」という現象が起こることがあります。
dBFSとは?
これはデジタル録音専用の単位です。
FSは「Full Scale」の略。
つまりデジタルが表現できる最大値です。
ここだけは少し特殊です。
dBFSでは0が最大
例えば
-30
-20
-12
-6
0
数字だけ見ると
0が一番小さそうですが、
実際は0dBFSが最大です。
これ以上は存在しません。
dBFSだけマイナスばかりなのはなぜ?
カメラのメーターを見ると全部マイナスです。
例えば
-20
-12
-6
など。
これは「限界まであと何dB余裕がありますか?」
という表示だからです。
つまり-20dBFSとは
まだ20dB余裕があります
という意味になります。
dBだけの表示もある
PA卓のメーターなどでは
単に”dB”だけ表示されることがあります。
これはその機械独自の基準を示していることが多く、
仕様書を見ないと
dBuなのか、VUなのか
デジタルピークなのか分からないことがあります。
そのため、
「dB」とだけ書かれている場合は、何を基準にしたdBなのか確認することが重要です。
まとめると
| 表示 | 基準 | 主な用途 |
|---|---|---|
| dB | 比を表すだけ | 音量差・増減 |
| dBu | 0.775V | 業務用音響機器 |
| dBV | 1V | 家庭用AV機器 |
| dBFS | デジタルの最大値 | ビデオカメラ・レコーダー・DAW |
現場ではこれだけ覚えれば大丈夫!
難しい数値を全部覚える必要はありません。
映像スタッフなら、この4つだけ覚えておけば十分です。
✅ dB=「どれだけ増えた・減ったか」を表す比。
✅ dBu=PA卓など業務用音響機器の基準。
✅ dBV=家庭用オーディオの基準。
✅ dBFS=ビデオカメラやレコーダーの限界。0を超えるとクリッピングする。
ビデオ工房名古屋のワンポイント
撮影現場では、音響さんから
「ラインでお渡しします」
と言われても、そのラインレベルが業務用(+4dBu)なのか、民生用(-10dBV)なのか、あるいは出力端子によって異なるのかを確認すると安心です。
そしてカメラ側では、dBFSの0は絶対に超えないように調整することが何よりも重要です。
音声レベルの単位は一見ややこしく感じますが、「何を基準にしたdBなのか」を意識するだけで、現場での判断がぐっと楽になります。
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