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テレビは本当にフルHD?実は地デジは1440×1080という意外な仕組み【お役立ちコラム】

約5分

「テレビはフルハイビジョンだから、放送も1920×1080で送られている。」
そう思っている方は多いのではないでしょうか。
実は、日本の地上デジタル放送(地デジ)のHD映像は、一般的なフルHDとは少し違う仕組みで放送されています。

今回は、映像制作の現場でも意外と知られていない「1440×1080」の仕組みについてご紹介します。


地デジのHDは1440×1080

Blu-rayやYouTubeなどでよく使われるフルHDは、

1920×1080

という解像度です。
一方、地上デジタル放送のHDは、

1440×1080

で送られています。

「横幅が480ピクセルも少ないの?」と思われるかもしれませんが、実際には横方向のピクセルを約1.333倍に横へ引き伸ばして表示することで、最終的には16:9の1920×1080相当の画面として表示されています。

このような仕組みを「ピクセルアスペクト比(PAR)」と呼びます。


それなのに違いが分かりにくい理由

1440×1080は、フルHDと比べると約25%ほど横方向の情報量が少なくなります。
しかし実際にテレビを見ていて、
「地デジは画質が悪い」
と感じることはあまりありません。

その理由は、

  • 動画は静止画ほど細部が気にならない
  • 視聴距離が離れている
  • テレビ側の高性能な映像処理
  • 放送用に最適化された圧縮技術

などがあるためです。
普通に番組を見る限り、多くの方は違いに気付かないでしょう。


映像制作ではどうなの?

私たちも仕事で、
「押さえ用の固定カメラだけ1440×1080でもいいのでは?」
と考えたことがあります。

結論としては、
保険映像として使うだけなら、大きな問題になることは少ないと思います。
例えば、

  • 会場全景
  • 引き固定
  • 編集で数秒だけ使うカット

このような用途なら、違いはかなり分かりにくいでしょう。


ただし編集では差が出ることも

一方で、

  • 編集でズームする
  • トリミングする
  • 人物をアップで見せる

といった場合は、やはりフルHDの方が解像感は残ります。
特に最近では4K撮影を行い、編集で自由に画角を調整するケースも増えています。
その中へ1440×1080の映像を混ぜると、少し甘く感じる場面もあります。


データ容量は意外と変わらない

「解像度を下げれば容量もかなり減るのでは?」
と思いがちですが、最近のカメラでは必ずしもそうではありません。
多くの業務用カメラでは、

  • 記録方式
  • コーデック
  • ビットレート

があらかじめ決められているため、解像度だけ変更しても劇的に容量が減るわけではありません。
容量を節約したつもりでも、実際のメリットは思ったほど大きくないこともあります。


当社ではどうする?

今回改めて検討した結果、
押さえ用の固定カメラもフルHDで撮影する
という結論になりました。

記録容量は多少増えますが、

  • 編集時の自由度
  • 他カメラとの画質の統一
  • 将来的な再編集への対応

などを考えると、そのメリットの方が大きいと判断しました。
最近では大容量SDカードも比較的手頃になってきています。
撮り直しができない現場だからこそ、少しでも余裕のある画質で残しておくことが、結果的に安心につながると感じています。


まとめ

「地デジはフルHDではない」というのは、映像制作に携わる方でも意外と知られていない豆知識です。
1440×1080でも十分きれいな映像は作れますが、現在の制作環境ではフルHDや4Kが標準になりつつあります。

記録メディアの容量よりも、「あとで編集しやすい」「画質を落とさず残せる」という安心感を優先することが、長い目で見ると大きなメリットになるでしょう。


ワンポイント豆知識

昔、多くの業務用HDVカメラも1440×1080で記録していました。
その映像はテレビ番組や企業映像などにも数多く使われており、「1440×1080=画質が悪い」というわけではありません。用途に応じて最適なフォーマットを選ぶことが大切なのです。


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