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PA卓からの音が割れる?小さすぎる?ライン入力とマイク入力の違いを知れば解決できます!【お役立ちコラム】

約6分

ライブ配信やイベント撮影で、音響さんから

「ラインで音をお渡ししますね」

と言われたことはありませんか?

ところが、ビデオカメラにつないでみると…

  • 音がバリバリ割れてしまう
  • 今度は入力を切り替えたら音が極端に小さい
  • とりあえずアッテネーターを付けたら何とか録れた

こんな経験をした方も多いと思います。
実はこれは機材の故障ではなく、音のレベル(電圧)の違いが原因です。
今回は、映像スタッフでも意外と曖昧になりがちな「マイク入力」と「ライン入力」の違いについて解説します。


そもそもラインとマイクは何が違う?

一番大きな違いは「信号の大きさ(レベル)」です。

マイクレベル

マイクから出てくる音は非常に小さな信号です。
そのためカメラ側では
「小さな音だから大きく増幅しよう」
という設計になっています。


ラインレベル

一方、PAミキサーや音響卓から出てくる音は、
すでに十分大きなレベルまで増幅されています。

つまりマイク入力より何十倍も大きな信号なのです。


ライン出力をマイク入力へ入れると…

マイク入力は「小さい音を大きくしよう」としているところへ、
最初から大きな音が入ってきます。

その結果…入力回路が飽和して音がバリバリ割れてしまいます。

これは音量を下げても改善しない場合があります。


ではライン入力にすればOK?

基本的にはその通りです。

しかし今度は逆に音が小さい…ということがあります。
これは音響卓から渡されている出力が

  • AUX出力
  • REC OUT
  • MATRIX
  • ヘッドホン端子

など様々で、必ずしも規定のラインレベルではないためです。

また業務用ライン(+4dBu)と民生用ライン(-10dBV)でもレベルが異なります。
つまり「ライン」と一言で言っても実際の音量は機材によって違うということです。


アッテネーターって何?

我々ビデオカメラマンの撮影時の必須アイテムの1つに
「アッテネーター(アッテネーター)」というものがあります。

アッテネーターとは「減衰器」のことで、信号を減衰するパーツです。
簡単に言うと音をきれいなまま小さくする装置です。

例えばライン出力しかもらえない現場で、
カメラ側がマイク入力しか使えない場合、
途中で20〜30dB程度信号を弱めます。

するとラインレベルがマイクレベルに近づき、
音割れを防ぐことができます。

ライブ配信やイベント撮影では
1本持っておくと非常に安心なアイテムです。


現場で確認するポイント

PAさんから音をもらう時は、次のように確認するとスムーズです。

✅ 「ライン出力ですか?マイクレベルですか?」
✅ 「出力はXLRですか?」
✅ 「MONOですか?L/Rですか?」

そして接続したら必ずヘッドホンで試聴してください。
メーターだけでは音割れに気付かないことがあります。


弊社でも最終確認は耳でしています

実は弊社でも、現場によって接続する機材や音響設備が異なるため、
「まず接続して確認する」
という流れになることが少なくありません。

ライン入力で適正なのか、
マイク入力+アッテネーターが必要なのかは、
実際に信号を確認するのが最も確実です。

機材の仕様を理解した上で、
最後は必ずヘッドホンで音を確認することが、
安心して収録するための一番大切なポイントです。


まとめ

ライン出力だから必ずライン入力とは限らない。
マイク入力だから必ずダメというわけでもない。

重要なのは「今どんなレベルの信号が来ているか」を理解することです。

音が割れたらカメラを疑う前に、
入力設定や出力レベルを確認してみましょう。
正しい知識があるだけで、現場で慌てることがぐっと減ります。


ワンポイントアドバイス

イベント撮影をされる方は、

  • XLRアッテネーター(20〜30dB)
  • XLRオス・メス変換
  • RCA変換
  • TRS変換

などを音声ポーチに入れておくと、多くの現場で安心です。
「映像はきれいだったのに音だけ失敗した…」
というトラブルは意外と多いので、音声ケーブルと変換アダプターはカメラマンにとっての保険と言えるでしょう。


補足:音響さんとビデオカメラでは「0dB」の意味が違います

現場で混乱しやすいのが、「0dB」という言葉です。
実は、音響機器とビデオカメラでは、0dBの基準そのものが違います。

音響機器の0dB

PAミキサーでは、メーターの0dB付近が「適正な運用レベル」です。
ここを中心に音を扱うよう設計されており、一瞬だけ+3〜+6dB程度まで振れることはあっても、常に大きく超えるような運用はしません。
つまり、音響さんは0dB付近で「ちょうど良い音」を作っています。


ビデオカメラの0dB

一方、我々が撮影する際のビデオカメラのデジタル録音では考え方が違います。

カメラのメーターで0dBは「これ以上録れない限界」を意味します。
ここを超えるとデジタルクリッピングが発生し、音はバリバリに割れてしまいます。

そのため撮影では、

  • 通常は -20〜-12dB
  • 大きな拍手や歓声でも -6dB~-3dB程度

つまり0dBは超えないように録音するのが一般的です。


同じ「0dB」でも意味が違う

つまり、

  • PAの0dB=適正な運用レベル
  • カメラの0dB=絶対に超えてはいけない上限

という違いがあります。

名前は同じ「0dB」でも、基準が違うため、そのまま同じ感覚で考えると混乱してしまいます。


現場ではどう考えればいい?

音響さんが適正に調整している音でも、カメラ側では入力感度が高すぎれば簡単にオーバーレベルになります。

そのため、

  • 入力を「LINE」「MIC」で正しく切り替える
  • 必要ならアッテネーターを使用する
  • 最後は必ずヘッドホンで確認する

という3つが大切です。

「音響さんの0dB」と「カメラの0dB」は別物。

この違いを知っているだけでも、音声トラブルの原因を理解しやすくなり、現場で慌てず対応できるようになります。


ビデオ工房名古屋では、各種イベントのビデオ撮影・記録撮影を行っています。
撮影や映像制作についてご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。

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