
ライブ配信やZoomウェビナーを行う際、一番怖いのが「インターネット回線のトラブル」です。
先日、弊社でZoomウェビナーの配信を行った際も、固定回線とモバイル回線を組み合わせて配信を行いました。
配信中にふとネット回線の状況を確認してみると、モバイル回線が一時的に切断されている場面もありましたが、固定回線が生きていたため配信は問題なく継続。
「もしモバイル回線だけで配信していたら危なかったかもしれない…」
そんな経験から、今回は配信業界で利用されている「ボンディング」という技術と、Speedifyについてご紹介します。
ボンディングとは?
ボンディングとは簡単に言うと、複数のインターネット回線を同時に利用する技術です。
例えば、
- 会場の固定回線
- ドコモのモバイルWi-Fi
- auのモバイルWi-Fi
などの回線をまとめて利用できます。
通常は1本の回線が切れると配信も止まります。
しかしボンディングを使うと、「片方が切れてももう片方で通信を続ける」ことができます。
道路に例えるなら、通常の配信は「一本橋」。
ボンディングは「複数の橋」がかかっている様なイメージです。
どこかの橋で事故が起きても別の橋で渡ることができるのです。
Speedifyとは?
「Speedify」はボンディングを比較的手軽に実現できるサービスです。
パソコンにソフトをインストールするだけで、
- 有線LAN
- Wi-Fi
- テザリング
- モバイルルーター
など複数の回線を同時利用できます。
特別な機材が不要なのが大きな特徴です。

Speedifyのメリット
1. 回線トラブルに強くなる
これが最大のメリットです。
例えば、
- 固定回線が切断
- モバイル回線が圏外
- Wi-Fiが不安定
になっても、別の回線へ自動的に切り替わります。
ライブ配信では非常に心強い機能です。
2. 設定が比較的簡単
専用機材を購入する必要がなく、パソコンにインストールするだけで利用できます。
小規模な配信会社や個人事業者でも導入しやすいサービスです。
3. 通信速度が安定しやすい
複数回線を利用するため、混雑や一時的な速度低下の影響を受けにくくなります。
特に会場の回線品質が読めない場合には有効です。
Speedifyのデメリット
1. 月額費用がかかる
無料プランもありますが、本格的な配信では有料プランが必要です。
2. 回線が増えるほど管理が必要
モバイル回線を利用する場合、
- バッテリー管理
- 通信容量
- 電波状況
も考慮しなければなりません。
3. 完全無敵ではない
Speedifyがあっても、すべての回線が切れれば当然配信は止まります。
あくまでリスクを下げるための仕組みです。
4. 「遅延(レイテンシ)」が増える
Speedifyは専用のサーバーを経由するため通信経路が長くなり、遅延が少し増えます。
また可能性は少ないですがSpeedifyのサーバーでトラブルがあった場合はサービスが機能しない可能性もあります。
これはどんなネット上のサービスでも仕組み上どうしても起こりうるデメリットです。
LiveU Soloとの違いは?
同じボンディングの仕組みで映像業界や配信業界でよく名前が挙がるのがLiveU Soloです。
Speedify
- ソフトウェア方式
- PCにインストールして利用
- 比較的安価
- ZoomやOBSとの相性が良い
- 小規模〜中規模配信向け
LiveU Solo
- 専用ハードウェア
- 放送局レベルでも利用
- 非常に高い信頼性
- カメラから直接配信可能
- 導入コストは高め
というイメージです。
どちらを選べば良い?
弊社のような
- Zoomウェビナー
- 企業セミナー
- 記者会見
- 小〜中規模イベント配信
であれば、まずはSpeedifyで十分実用的だと感じています。
一方、
- テレビ中継
- スポーツ配信
- 数万人規模の配信
- 絶対に止められない案件
ではLiveUなどの専用機材が使われている様な印象です。
まとめ
ライブ配信で最も怖いのは、「今まで問題なかったから大丈夫だろう」という油断です。
実際には、
- 固定回線が落ちる
- モバイル回線が圏外になる
- Wi-Fiが不安定になる
といったことは珍しくありません。
そんな時に配信を支えてくれるのがボンディング技術です。
Speedifyは比較的低コストで導入でき、ライブ配信の安定性を大きく向上させてくれる便利なサービスでした。
ライブ配信を行う方は、一度検討してみる価値があると思います。
撮影現場のひとこと
今回のウェビナー配信中、実際にモバイル回線が一時的に切断されていたようですが、Speedifyによって固定回線へ自動的に切り替わり、配信は問題なく継続できました。
「問題なく終わったから回線は安定していた」
とは限りません。
裏でバックアップ回線が助けてくれていることもあるのです。
ライブ配信の現場では、こうした”見えない保険”が非常に重要だと改めて感じました。
現場メモ:Wi-Fiは2つ同時に使える?
Speedifyについて勘違いしていたのですが、パソコンが標準で搭載しているWi-Fiアダプタは通常1つのため、同時に接続できるWi-Fiは1つだけです。
例えば、
- 会場Wi-Fi
- モバイルWi-Fi
を両方Wi-Fiで接続したい場合は、USB接続のWi-Fiアダプタを追加する必要があります。
接続例
〇 利用可能
- 会場Wi-Fi(内蔵Wi-Fi)
- ドコモ回線(USBテザリング)
または
- 会場Wi-Fi(内蔵Wi-Fi)
- モバイルWi-Fi(USB Wi-Fiアダプタ)
× 利用不可(Wi-Fiアダプタ1つの場合)
- 会場Wi-Fi
- モバイルWi-Fi
を同時に接続
ライブ配信で重要なのは「回線の数」ではなく「回線の種類」
実は、
- 会場有線LAN
- 会場Wi-Fi
は同じインターネット回線を使っていることが少なくありません。
そのため、「有線とWi-Fiの2回線だから安心!」と思っていても、元の回線が1本なら同時に止まる可能性があります。
ライブ配信では、例えば
- 会場回線
- ドコモ回線
- au回線
のように、異なる通信会社や経路を組み合わせる方がバックアップとして有効です。
実際にSpeedifyを導入してみて、「何本回線をつなぐか」だけでなく、「どんな回線を組み合わせるか」も大切だと痛感しています。
ビデオ工房名古屋では、セミナーのライブ配信を行っています。
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