
シェイクスピアの名作『ベニスの商人』。
学生時代に読んだ人も多いでしょう。
そして、読んだあとにこう思った人はいませんか?
「いや、それでいいの!?」
もしそう思ったなら、安心してください。
あなただけではありません。
「悪役が負けてスッキリ」のはずが……
物語では、高利貸しのシャイロックが「契約通り、胸の肉1ポンドをもらう」と主張します。
裁判では有名なあの一言。
「肉は取ってよい。しかし血を一滴でも流してはならない。」
見事な逆転劇!
……のはずなのですが、現代人の私はこう思いました。
「いや、その契約、最初から無理じゃない!?」
さらに物語は続きます。
シャイロックは財産を失い、宗教まで変えさせられることに。
ここまで来ると、
「ちょっと勝った側、やりすぎじゃない?」
と感じる人も少なくありません。
実は、現代では同じことを思う人がたくさんいます
少し調べてみると驚きました。
近年では文学研究でも、
「本当の悪役は誰なのか?」
という議論が盛んに行われています。
主人公側であるアントーニオは、シャイロックを日頃から侮辱し、商売を邪魔し、それでもお金を借ります。
一方のシャイロックは、確かに極端な復讐を望みますが、その背景には長年の差別や屈辱がありました。
つまり現代では、
「シャイロックは悪人というより、差別された被害者では?」
という読み方が一般的になってきているのです。
400年前と、今では「正義」が違う
ここが文学の面白いところです。
400年前の観客は、
「悪人が負けた!めでたしめでたし!」
と受け取っていたかもしれません。
しかし現代では、
「本当に公平な裁判だったの?」
「人権は?」
「差別の問題は?」
という視点で読む人が増えています。
作品は同じなのに、時代が変わるだけで評価も変わる。
これこそ名作の面白さなのかもしれません。
私は少し安心しました
実は私は長年、
「この話、なんだか納得いかない……。」
と思っていました。
でも調べてみると、同じように感じている人が世界中にたくさんいたのです。
なんだか少しホッとしました。
「そう思っていたのは自分だけじゃなかったんだ。」
その安心感は、名作を読んだこと以上の収穫だったかもしれません。
「納得いかない」は、読書の失敗じゃない
名作を読むとき、つい「正しい読み方」を探してしまいます。
でも、本当に大切なのは、
「なぜ自分は納得できなかったのか?」
を考えることなのかもしれません。
その違和感こそが、自分の価値観や正義感を映し出してくれるからです。
もし『ベニスの商人』を読んでモヤモヤしたなら、胸を張ってください。
あなたは決して少数派ではありません。
だから最後に、声を大にして言いたい。
『ベニスの商人』に納得していない人たち、立ち上がれ!
……何に立ち上がるのかは分かりませんが(笑)、少なくとも私は、仲間がたくさんいると知って嬉しくなりました。
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