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1080×1920なのにShortsにならない!?EDIUSで縦動画を作るときに見落としがちな「アスペクト比」の罠【お役立ちコラム】

約7分

YouTube Shorts、Instagram Reels、TikTok。
最近では、映像制作の現場でも9:16の縦動画を作る機会がずいぶん増えました。

横長のフルHDが、
1920×1080

なら、縦動画は単純にひっくり返して、
1080×1920
にすればいい。

……そう思いますよね。

私もそう思っていました。

ところが先日、EDIUSで1080×1920の動画を作り、YouTubeへアップロードしたところ、
なぜかShortsにならない。
YouTube Studioを確認しても、「ショート」ではなく普通の「動画」の中に入っています。

動画の長さは約1分。
解像度も1080×1920。

一体なぜなのか。
調べてみると、原因は思いがけないところにありました。


「1080×1920」だけでは縦動画とは限らない

EDIUSのプロジェクト設定を確認すると、
フレームサイズ:1080×1920
ここは正しい。

ところが、そのすぐ下にある「アスペクト比」が、
ディスプレイアスペクト 16:9
になっていました。

これが今回の原因でした。

つまりEDIUSには、
「映像そのものは1080×1920だけど、これは16:9として表示してください」
という、なんとも奇妙な設定をしていたわけです。

1080×1920という数字だけ見て安心していたため、完全に見落としていました。

EDIUS 11の公式マニュアルを確認しても、「フレームサイズ」と「アスペクト比」はプロジェクト詳細設定の別々の設定項目として存在しています。
つまり、解像度を変更したからといって、それだけで表示アスペクト比の設定まで正しくなるとは限らないわけです。


縦動画では「ピクセルアスペクト 1:1」にする

今回の解決方法は簡単でした。

EDIUSのプロジェクト設定を、
フレームサイズ:1080×1920
アスペクト比:ピクセルアスペクト 1:1
フィールドオーダー:プログレッシブ
に変更します。

すると、
1080 ÷ 1920 = 0.5625
ですから、正方形ピクセルで表示すれば、その映像は自然に
9:16
になります。

ここがポイントです。

「9:16という設定を探さなければ!」ではありません。
1080×1920というフレームを、1:1の正方形ピクセルでそのまま表示する。
その結果が9:16なのです。


そもそも「解像度」と「アスペクト比」は別物だった

ここが今回いちばん面白かったところです。

普段、
1920×1080 = 16:9
と考えているので、
1080×1920 = 9:16
と無意識にセットで考えてしまいます。

もちろん正方形ピクセルなら、その通りです。

しかし動画ファイルには、
「何個のピクセルで構成されているか」
だけではなく、
「そのピクセルをどういう形・比率で表示するか」
という情報もあります。

これは昔から映像を扱っている人なら、720×480のDVや1440×1080のHDVなどでおなじみの話です。

1440×1080しかないHDVが16:9で表示されるのも、ピクセルそのものを横長として扱うから。

つまり、

画素数と、最終的に画面に見える縦横比は必ずしも同じものではない。

縦動画時代になって、昔からあったこの概念に改めて足をすくわれたわけです。


困ったときにはMediaInfo

今回、原因究明に非常に役立ったのがMediaInfoでした。

Windowsのファイルのプロパティを見ると、
幅:1080
高さ:1920
長さ:約59秒

となっていました。

これだけ見ると、何も問題ありません。

ところがMediaInfoで詳しく調べてみると、最初に書き出したファイルは、
Width:1080 pixels
Height:1920 pixels
Display aspect ratio:16:9

となっていました。

……いた!!
犯人発見です。

1080×1920なのに、
Display aspect ratio:16:9
だったのです。

そこでEDIUSの設定を「ピクセルアスペクト 1:1」に変更して再度書き出し。

もう一度MediaInfoを見ると、
Width:1080 pixels
Height:1920 pixels
Display aspect ratio:9:16

になりました。

そして、このファイルをYouTubeへアップロードすると……
無事、Shortsとして認識されました。

MediaInfoはコーデック、ビットレート、フレームレート、色空間、音声形式など、動画ファイル内部のさまざまな情報を確認できるツールです。

映像制作をしていると、
「見た目には正しそうなのに、なぜかうまくいかない」
ということが時々あります。

そんなとき、ファイルが実際にどんな情報を持っているのかを確認するのに非常に便利です。


YouTube Shortsは現在「1分まで」ではない

ちなみに、今回59秒にしていたのですが、現在のYouTube Shortsは昔のような「60秒以内」だけではありません。

YouTubeは、2024年10月15日以降にアップロードされた、正方形または縦長で最長3分の動画をShortsとして分類する仕様に変更しています。

そのため今回、
「59秒750msだからギリギリすぎたのでは?」
とも疑いましたが、これは関係ありませんでした。

原因は尺ではなく、アスペクト比情報だったのです。


EDIUSで縦動画を作るときのチェックリスト

今後YouTube ShortsやInstagram Reelsなどの縦動画をEDIUSで作るときは、最低限ここを確認しておけば安心です。

  • フレームサイズ:1080×1920
  • アスペクト比:ピクセルアスペクト 1:1
  • フィールドオーダー:プログレッシブ
  • フレームレートは素材・用途に合わせる
  • 書き出し後、必要ならMediaInfoで確認
  • Display aspect ratio:9:16になっているかを見る

EDIUSはカスタムのフレームサイズを設定でき、出力時にもフレームサイズやアスペクト比を個別に指定できます。その自由度が高いぶん、「解像度だけ変えれば大丈夫」と思い込まないことが大切です。


1080×1920だから9:16、とは限らない

今回のトラブルは、設定を一つ変更するだけで解決しました。
しかし個人的には、その原因がとても面白かった。

普段私たちは、
1920×1080=16:9
という数字をあまりにも見慣れています。

だから、
1080×1920=9:16
も当然だと思ってしまう。

でも本当は、
フレームサイズは「いくつの画素があるか」。
アスペクト比は「それをどう表示するか」。
似ているようで、別の情報なのです。

横長映像ばかり作っていた頃には表面化しなかった設定が、縦動画を作った途端に牙をむく。

1080×1920なのに、16:9。

そんなことある!?

……あるんです。
少なくともEDIUSでは、設定次第でありました。
YouTube Shortsにアップしたのに、なぜか通常動画になってしまう。
そんなときはYouTubeを疑う前に、一度MediaInfoを開いてみてください。

犯人は、動画の中にいるかもしれません。


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