ビデオ工房名古屋 撮影・映像制作・ライブ配信

ダンスやピアノの発表会、保育園・幼稚園のイベント撮影 ダビングサービス 創業40年超の老舗映像会社

「カメラマン」と「キャメラマン」は違う? 「1カメ」「Aカメ」に見る映像業界の不思議な文化【お役立ちコラム】

約6分

映像の仕事をしていると、当たり前のように使っている言葉があります。
「カメラマンさん、お願いします」
「1カメ、もう少し寄ってください」
「Bカメの素材も確認しておいて」
ところが、よく考えてみると不思議です。

同じカメラで撮影しているのに、ある現場では「1カメ・2カメ」、別の現場では「Aカメ・Bカメ」。

さらに昔から日本の映像業界では、
テレビは「カメラマン」、映画は「キャメラマン」
なんて言い方までありました。

もちろん法律や規格で決まっているわけではありません。

そこには、日本の映画とテレビがそれぞれ発展してきた歴史と、現場ごとに育ってきた独特の「業界文化」があります。

今回はそんな、ちょっと楽しい映像業界の言葉のお話です。

映画の世界では「キャメラマン」だった?

現在なら「カメラマン」という言葉を聞いても特に違和感はありません。
ところが日本映画の世界では、昔から撮影を担当する人を「キャメラマン」と呼んだり表記したりする文化がありました。

英語の「camera」の発音に近い「キャメラ」という表現が映画界に定着していたためです。

そのため、
テレビの撮影者 → カメラマン
映画の撮影者 → キャメラマン
という、なんとなくの文化的な違いが存在していました。

もちろん「映画では絶対にキャメラマンと呼ばなければならない」というルールではありません。

ただ、昔の映画関係者が「キャメラ」と言うと、それだけでちょっと映画人っぽい。
「カメラ回して!」
ではなく、
「キャメラ回して!」

なんだか急に撮影所の匂いがしてきます。

同じ3台なのに「1カメ」と「Aカメ」

さらに面白いのが複数台で撮影するときの呼び方です。

テレビのスタジオや中継などでは、
1カメ・2カメ・3カメ
という数字で呼ぶことがあります。

一方、映画やドラマ、CMなどの撮影では、
Aカメ・Bカメ・Cカメ
という呼び方もよく使われます。

これも単なる言い換えに見えますが、実はそれぞれの撮影方法を考えると、なかなか理にかなっています。

テレビで「1カメ・2カメ」が合理的な理由

テレビのスタジオ収録や生中継では、複数のカメラ映像がスイッチャーに集められます。

たとえば、
1番入力=1カメ
2番入力=2カメ
3番入力=3カメ
というように管理できます。

するとディレクターやスイッチャーは、
「次、2カメ!」
「3カメ寄って!」
「1カメ、スタンバイ!」
と指示できます。

そして、
「はい、1!」
で1カメへ切り替える。

非常に分かりやすい。

生放送では一瞬の判断が必要ですから、数字で管理することには大きなメリットがあります。

スイッチャーのボタンにも番号がありますから、カメラ番号とスイッチングの考え方は非常に相性がいいわけです。

映画の「Aカメ・Bカメ」は少し考え方が違う

一方、映画やドラマではテレビ中継のようにリアルタイムで、
「1! 2! 3!」
と映像を切り替えて放送するわけではありません。

撮影された素材は後から編集されます。

そこで、
A Camera=メインとなるカメラ
B Camera=別アングルを撮るカメラ
C Camera=さらに追加されたカメラ

というように、それぞれを撮影ユニットとして区別する「Aカメ・Bカメ」という考え方が馴染みやすかったのでしょう。

同じ3台のカメラでも、
テレビ中継なら
「1カメ・2カメ・3カメ」

映画撮影なら
「Aカメ・Bカメ・Cカメ」
なんとなく現場の光景まで違って見えてきませんか?

でも、絶対的なルールではありません

ここが重要です。

「テレビ=1カメ、映画=Aカメ」と厳密に決まっているわけではありません。

放送局、制作会社、撮影チーム、年代によって呼び方は変わります。

テレビの現場でもAカメ・Bカメと呼ぶことはありますし、映画や映像制作でも1カメ・2カメと呼ぶ場合はあります。

つまりこれは規格ではなく、
現場で受け継がれてきた文化や方言
に近いものなのです。

映像業界は「方言」だらけ?

実は映像業界には、こうした言葉がたくさんあります。

「本線」
「返し」
「送り」
「押さえ」
「引き」
「寄り」
「マスター」
「PGM」
「素材」
などなど。

同じ意味でも会社によって呼び方が違ったり、逆に同じ言葉なのに現場によって微妙に意味が違ったりします。

別の会社のスタッフと仕事をすると、
「うちではそれ○○って呼んでますね」
なんて会話になることもあります。

これも映像業界の面白いところです。

「ビデオカメラマン」という言葉にも時代がある

そして現在では、さらに呼び方が増えました。

カメラマン。
ビデオカメラマン。
撮影技師。
撮影監督。
DP(Director of Photography)。

そして最近よく聞く、
シネマトグラファー(Cinematographer)。

こうして並べてみると、同じ「映像を撮る人」でもずいぶんたくさんの呼び方があります。
もちろん、それぞれ本来の職域やニュアンスは違います。
ただ、名称の変化を追いかけていくと、その時代の映像制作のあり方まで見えてくるのが面白いところです。

フィルム映画の「キャメラマン」。
テレビ放送の「カメラマン」。
ビデオの普及とともに広まった「ビデオカメラマン」。
そしてデジタルシネマ時代の「シネマトグラファー」。

機材が変わり、制作方法が変われば、そこで働く人たちの呼び方も少しずつ変化していきます。

たかが呼び方、されど呼び方

「1カメでもAカメでも、どっちでもいいじゃん」
確かにその通りです。

撮れている映像が良ければ、呼び方なんて関係ありません。
でも、その言葉がなぜ使われるようになったのかを調べてみると、
映画の撮影所文化。
テレビ局のスタジオ文化。
生放送のスイッチング。
フィルムからビデオへの移行。
そして現在のデジタル映像制作。
映像技術の歴史が、そのまま言葉の中に残っていることがあります。

普段何気なく使っている、
「1カメお願いします!」
という一言。

その「1」にも、テレビというメディアが作ってきた文化が少しだけ残っているのかもしれません。

映像の世界は、機材や技術だけでなく、そこで使われている言葉を調べてみても面白い世界なのです。


ビデオ工房名古屋では各種イベントの撮影を承っております。
ご相談などありましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。

お電話でのお問い合わせ
Tel:052-265-6765 (Fax:052-265-6737)
営業時間
10:00~18:00 毎週水曜日定休日

メールフォーム
https://video-kobo.com/contactus/
メールフォームの返信は3営業日以内にします。
それ以内に返信がない場合は恐れ入りますが
再度メールフォームから投稿いただくか
お電話でお問い合わせいただけると助かります。

またビデオ工房名古屋公式LINEからもお問い合わせをする事ができます。
※基本はAIが返信を対応しておりますが、詳しいお問い合わせについては後日改めて返信します。
画像などのやりとりも出来ますので状況に合わせてこちらのご利用もご検討くださいませ。